過去を打ち遣る
理解と共感は四次元空間のへそとつま先。
教室の窓、やがてくる夕立。
遠景から来る剥がれない耳鳴り。
ごまかしごまかしやってきた君が、僕に目で言った。これがもう限界。
それでもうおわり。
あのベンチからは多くが見渡せた。
電器屋の有害電飾が綺麗だった。
君の家はあの山の方か、僕の自転車じゃあ随分と時間がかかりそうだ。
初めて、悪いことをした気分になった。
揺れ続けるブランコ、急に近くなった襟足。
紺と紺の衣摺れ。
そして弾けた脳と性。
腐り落ちた感情が戻ってきた気がした。
ああまだ僕には、血が通っているな。
繋がり出した点と線と交わらない歪な眼。
多分あの時から既に僕はもう終わってたんだろうな。
共感と読み替えて傷つけてごめんなさい。
僕は本当は理解したかったのです。
中身のないあなたのこと、しょうもない二人のこと